第12 喧 嘩
何と女の子が男の子と取っ組み合いの喧嘩をしている。どちらもまさに必死の形相である。その周りにいて興奮してはやしている子たちの表情もさまざまで、「もっとやれ」と言っている奴、にやにやと愉快そうに手を組んでいる奴、下から口を開けてのぞき込んでいる奴、「まあ、可哀想だわ」という表情の女の子。 そうだ、小学校の頃には、こんな目に遭ったこともあったなあと、ほろ苦くもなつかしい日々のことが思い出された。子どもたちの履いているズックと下駄がなつかしい。 |
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