悠々人生エッセイ



今回の新パソコン富士通のFMVWD1A37Lを開いたところ





1.パソコンが壊れて買換え

 自宅で常日頃、使い続けてきた富士通パソコン(LIFEBOOK WAR2/R。型名FMVWRA2B78)が、2019年5月21日、遂に動かなくなってしまった。私のような使い方をしていると普通は3年強くらいしか持たないところだが、4年8ヶ月間も、よく動いてくれたものだと感謝しなければならない。手元の記録によると、このパソコンは2014年9月19日(製品発表時期2014年5月)、富士通ショッピングサイトWEB MARTを通じて購入し、価格は、211,968円とある。

 実はこのパソコン、購入して3年ほど経った約2年前にも、突然Windowsが立ち上がらなくなったことがある。夏の暑い日だった。もう3年経ったから寿命かもしれないと思いつつ、念のために別にバックアップしておいたイメージを使って再インストールをしたところ、幸い無事に復活してくれたという出来事があった。ところが、それから1年ほどして、バッテリーが完全に消耗して使えなくなった。これは単に取り替えるだけだと思ってメーカーから部品を買おうとしたところ、型が古すぎてもう売っていない。やむなく八方手を尽くしてようやく確保したが、入手後によくよく見てみると、それは中国からの輸入品だった。でも、ともかく使えた。そういう前歴があるので、今回はもはや仕方がないと観念して、買い替えることにした。

 前回は富士通のWEB MARTのインターネット通販で買ったが、今回はもう少し範囲を広げて探そうと、Amazonで検索した。想定したスペックは、ノートパソコンで、画面が17インチか15.6インチのワイド液晶、HDDが出来れば2TB、コアがインテルi7、メモリは大きいに越したことはないがさほどこだわらない、光学ドライブがスーパーマルチというところである。

 そうすると、画面が15.6インチのワイド液晶、SSD(256GB)HDD(1TB)、コアがインテルi7、メモリは16GB、光学ドライブがスーパーマルチ、Windows10(64ビット)という仕様の、希望に近いパソコンが見つかった。なんとまあ、やはり富士通のWEB MARTだった(型名:FMVWD1A37L)。よほど富士通パソコンと相性が良いものと見える。価格は、185,980円である。注文したら、4日後に届いた。以前のパソコンは黒色だったが、今回の新パソコンは紺色なので、少し新鮮に見える。


今回の新パソコン富士通のFMVWD1A37Lを閉じたところ



2.セットアップと使用準備

 それでは、また数年後にやってくる買い換えの時のために、やや技術的だがメモを残しておきたい。

 (1) まずは最初に、Windows 10のセットアップをしなければならない。ACアダプタを接続して電源を入れる。20分ほどで終了した。次に自宅の無線LANに繋ぎ、マイクロソフト・アカウントに切り替え、アップデートナビの初期設定をする。このパソコンは、顔認識だからパスワードを入れる必要がなくて楽だ(もっとも、顔認識できない場合に備えてPINを設定する必要はある)。その過程で、ウェブのブラウザが「Microsoft Edge」になった。以前の「Internet Explorer」が重たくなりすぎたので、その後継のようだ。Googleの検索画面のように、読みたくもないニュースが出る。「お気に入り」のバーの出し方がわからない。しばらく使っていたが、どうも扱いにくいので、ブラウザは「Google Chrome」に変えた。

 (2) ここまでは、マウスなしで操作した。この新パソコンはAmazonで買ったので、無線のコードレス・マウスは添付されていなかった。これは困ったと思ったが、試しにこれまでのパソコンで使っていたコードレス・マウスの無線USB部分を新パソコンに差し込んでみたら、ちゃんと認識されて、直ぐに使えたので、上手くなっていると感心した。

 (3) セキュリティソフトとして、「McAfee」が3年間分付いていたので、「Norton」はもう使わないことにした。その「McAfee」を動かしてみると、「2022年5月まで使えるが、それ以降も使うために自動継続するから、クレジットカード番号を入れよ」という表示が出る。しかし、そもそもそれまでMcAfeeという会社が存続しているとは限らないし、だいたい、そんな先のことについて、クレジットカードで支払いたくない。だから、その手には乗らず、自動継続はしないことにした(ところがその後、下記(16)の通り、結局いろいろと考えて、1年間だけ延長を行った)。

 (4) この新パソコンには搭載ディスクが2つあって、CドライブがSSD(256GB、全体がCディレクトリ)、DドライブがHDD(1TB、全体がDディレクトリ)である。システムはもちろんCディレクトリのSSDに入っていて高速なのであるが、256GBではいかんせん容量が少ない。出来れば500GBほどあれば良いのだが、そういう製品はなかった。こんなに小さいと、システムを入れるだけで一杯になりそうだ。特に問題なのは、「Document」と「Download」、それに「iTunes」を使った「iPhone」や「iPad」のバックアップ先が初期設定だとCディレクトリになっていることだ。それだけでもうCドライブが満杯になって動かなくなる。

 仕方がないので、まず、「Document」、「Download」、「Picture」の場所を変えることにした。この中で「Download」と「Picture」だけは、無事にDディレクトリに変えられたが、「Document」は赤字で「移動できません」の表示が出てうまくいかなかった。その原因として、セットアップ途中で入れさせられた「One Drive」の自動バックアップが足を引っ張ったのではないかと思った。だから、そちらを停止したところ首尾よく解決して、いずれもDディレクトリに変更できた。それはよかったのだけれど、私は、「iPad」で作業する時に参照したいので、文書類は可能な限り「Document」ではなく、Dディレクトリに置く「Dropbox」に蓄積しておくことにした。

(参 照) http://azby.fmworld.net/support /info/2hdd/

 (5) とりあえずWindows10が動かせるようになったので、まずは、しばらく更新できていなかった私のこのHP「悠々人生」の手入れから始めたい。そのためには、「窓の杜ライブラリ」から、NexusFile(統合ファイル管理)、Vix(画像一括加工)、TeraPad(テキスト・エディタ)、BunBackup(バックアップ。64ビット版)を取得してインストールした。それから、ディスクを通じて「Homepage Builder」と、ついでに「筆まめ」をインストールした。私はHTML言語が書けるので、もはや「Homepage Builder」本体はほとんど使わないが、その付属ソフトである「ファイル転送」(ファイルをアップロードするFTP)と「Webart Designer」(画像処理ソフト)はよく使って重宝する。だから、これらはHP「悠々人生」の手入れに必須といってよい。

 (6) 念のために、回復ドライブを作った。Amazonで32GBのUSBメモリを持ってきてもらって、それで作成した。30分ほどで呆気なく終わった。そのうち、必要なソフトを全部入れた段階で、Cディレクトリ全てをミラー形式でバックアップしたいと思っている。Dディレクトリは、別途、3TBのHDD(2つ)にダブルでバックアップしている。ちなみに、今回の新パソコンにも、既にバックアップ済みのこの3TBのHDDからデータをコピーして、その内容を回復させた。

 (7) さて、それからやや重たいソフトである「iTunes」をインストールする。ポイントは、Cディレクトリではなくて、Dディレクトリに入れることだ。「iTunes」本体は、あっという間にインストールできたが、その反面どこにインストールするかという選択する場面もなかったので、どうにもならず、Cディレクトリに入ってしまった。もっとも、本体のサイズは大したことがないので、まあいいだろう。問題はバックアップの場所である。私のiPhoneXとiPad、それに家内のiPhoneのバックアップ・サイズはおそらく180GB近くにもなるので、Dディレクトリに移すしかない。

(参 考) http://azby.fmworld.net/support /info/2hdd/

 その具体的な方法であるが、富士通のサポートの指示通りに行う。まずは画面左下の「検索欄」に「cmd」と打ち込み、出てきた画面の中の「管理者として実行」にチェックを入れて、黒いコマンド・プロンプト画面を出し、次のように打ち込む。ちなみに、私のユーザー名は「yama san」なので、「C:\Users\yama san \Apple\・・・」となっているが、これをなぞって自分もやってみたい方は、この部分をそれぞれのユーザー名にすることになる。

C:\Windows\system32>mklink /d “C:\Users\yama san \Apple\MobileSync\Backup” “D:\Computer\iTunes Backup”

 すると、「シンボリック リンクが作成されました」と出てくる。これで、元のCディレクトリの「Users」以下には、Dディレクトリの該当部分へのリンクが張られるだけになり、データそのものはDディレクトリに収納される。

 (8) ところで、iTunesのバックアップの際、iPhoneを新パソコンに接続するときには、新パソコンの認証をしてもらわなければならない。そこで認証しようとしたところ、認識数は最大5つと決まっているので、それを越している場合には、「既に5に達しているので認証できない」との警告が出る。ではどうするか。結論からいうと、その5つの既存の認証を全部解除するしかない。そこで全て解除し、やっと新パソコンの認証を得た。それからバックアップをした。念のためにチェックすると、目論見通りDディレクトリに入っていた。

(参 考) https://www.iphone-utility.com/topic/change-itunes-backup-destination.htm

 (9) ブラウザベースの「Evernote」と「Box」は、「Google Chrome」の上で問題なく立ち上がった。次は、「Dropbox」だ。これは外出先でiPhoneやiPadと連携するのでとっても重宝している。ただ、データ量が多いので、やはりDディレクトリにしたい。Dropboxの公式ページからインストーラーをダウンロードしたら、自動的にDropboxディレクトリを探してくれたので、手間は全くかからなかった。

 (10) ということで、新パソコンにつき一通りのチューンナップが終わった。ここまでで、丸2日ほどかかったことになる。何が面倒だったかといえば、(1)の初期設定が一番で、次いで(7)の「iTunes」バックアップ先の変更だろう。これは、多少の知識が必要だ。

 (11) 念のためにソフトで二つのディレクトリの残容量を見てみたところ、Cディレクトリが60GB、Dディレクトリが590GBと出た。あれあれ、Cが少なすぎる。そこでCディレクトリの内訳を見たら、Dropboxが100GBも使っているではないか。上記(8)は勘違いで、実はDディレクトリにはなっていなかったのだ。そこで、Dropbox同期フォルダ変更手順に従い、「システムトレイの中にあるDropboxアイコンをクリック→Dropboxの画面中の歯車のアイコンをクリック→基本設定→右上の同期→Dropbox フォルダの場所中の移動ボタン→Dディレクトリを指定」ということで、Dディレクトリに移し替えた。再度チェックしたところ、Cディレクトリの残容量は、目出度く160GBとなった。やれやれ、これだからパソコンは、気が抜けない。

 しかし、それにしてもDディレクトリは1TBもあるのに、もう510GBも使っている。半分を越しているではないか。その内容を確認したところ、主なものは、昔の書類を入れてある「Cabinet」100GBのほか、「iTunesバックアップ」185GB、「最新Photos(今年の始めから)」80GB、「悠々人生」45GBである。これらだけでも410GBにもなっている。なかでも、今年の初めから撮りためた写真が、もう80GBに達しているとは思わなかった。まだ半年なので、今年の終わりにはその倍近くになるかもしれない。いやこれは・・・恐れ入った。個人レベルでも、ビックデータの時代になってしまった。

 (12) そういえば、「McAfee」に鞍替えしたので、「Norton」の自動更新を停止しないといけない。まず、シマンテックストアの注文情報確認ページを出して「メールアドレス」と「注文番号」を入れた。すると、私が使っている製品に関する情報が出てきた。そこに、「自動延長サービスの申込状況確認・停止手続き」というボタンが現れるはずなのに、出てこない。3回ほどやってみたが、やはり出ない。別途、iPadでも試してみたが、これでもダメだ。

 「一体どうなっているのだろう。ユーザーに停止させないためか。」などと邪推したほどだ。「仕方がない。明日にでもサポートに電話しようか」と思ったところで、気がついた。「この注文番号は昨年の更新時のものだからではないか。その前の年の注文番号にしたら、ひょっとしたら動くかもしれない。)と。そう考えて、一昨年の注文番号を入れてみたら、そのボタンが出てきて、やっと停止すらことができた。ここまでで、45分もかかってしまった。全く時間の無駄使いである。

 (13) OSのWindows10は、順調に動いてくれているが、一つだけある不満は、Photo Viewer で画像をクリックした時に、前後の画像に進むボタンがないことである。これだと、いちいち画像を閉じて見たい画像をダブルクリックしなければならない。これは面倒だ。そこでインターネットで調べると、「Restore Windows Photo Viewer」を使えばよいという記事があった。問題は、これが信用できるかだ・・・。載せている会社を見ると、あのインプレスだ。数多くのフリーソフトを提供している会社なので、まあ良さそうだと判断して、試してみることにした。すると、使えるようになり、「既定のアプリ」を「Windows Photo Viewer」にすることができた。

 (14) 一応、新パソコンの復旧作業が完全に終了したので、バックアップ・ソフトであるBunBackup(64ビット版)を動かしてみた。問題なく動作する。それで、2つの3TBのHDDの内容を整理しながら、それにバックアップした。なお、自宅の無線LANの「LANDISK」として3TBのHDDを一つ置いているので、それにもバックアップした。このLANDISKは、特に操作することもなく、新パソコンから認識することができたので助かった。

 (15) ただ、このようなHDDには容量の限界がある。私の場合は、過去に撮ったり昔のアルバムをスキャンして取り込んだ写真が既に2TB近くに達している。加えて、外付けHDDの中に収めておいても、パソコンと繋がっていないときや、iPhoneやiPadからは見られない。そう考えているときに、たまたま、「今お使いのDropbox plusをグレードアップしたので使ってください」というメールが来て、2TBまでクラウド上でスペース(容量)を提供してくれるそうだ。少し値上がって月1,200円かかるが、これを利用することにした。ただ、私のパソコンの中身が全てDropbox社に渡ることになる。これは、信用するほかない。

 次の段階として、どう操作すればよいのか・・・。ともかく、Dropboxにアクセスしたところ、「スマート・パスを使うように」とのことで、クリックして手続を行った。すると、「およそ1時間後に通知が届くので、記載された手順に沿って設定を完了してください」ということだった。なぜそんなに待たせるのか、よくわからないが、ともかく待っていた。ところが、待てと暮らせど、その通知メールが届かない。Dropboxにメールで問い合わせて、やっと通知がきて解決した。

 (16) 上記(3)で、セキュリティソフト「McAfee」を3年間使うので、それでよしと思っていたら、マカフィー社からメールが届いた。それによると、「現在、マカフィー・リブセーフ3年間の使用となっているが、4年目にさらに1年間延長しようとすると、8,980円かかるが、今だと2,980円で済むから、いかが?」というわけである。なかなか上手な勧誘だ。これまで問題なく使えているし、どうせ3年以上使うだろうから、その程度のお金なら今払ってもいいかと思って、延長することにした。

 (17) ということで、約1週間でパソコンの設定が終わり、ほぼ日常通りのパソコン生活に戻った。振り返ると、CドライブがSSD(256GB)、DドライブがHDD(1TB)という構成だったために、(7)の「iTunes」のバックアップ先をCからDディレクトリへと変更する必要が生じ、これが今回の作業の一番のヤマだった。

 これからは、Dropboxに2TBも保存してどこからでもアクセスできるようになった。だから、次にパソコンを買い換えるときは、画像の取扱いを迅速かつ容易にするため、CPUを高性能、メモリを大容量にして、あとはさほど容量の大きくないSSD(2個)でも良いのかもしれないと思っている。





(2022年5月5日)






(メ モ) これまで自宅で使ったパソコン一覧


【1台目】1993年から97年まで PC9821Ne(NECのノート。OS:MS-DOS、後にWindows 3.1、CPU:i486、メモリ:16M、HDD:340MB)

【2台目】1997年から2001年まで MN−5500(シャープのノート。OS:Windows 95、CPU:MMX Pentium 150HZ、メモリ:64MB、画面:11.3inch、(SVGA)TFT800X600の1677万色、HDD:3GB)

【3台目】2001年から2003年まで PC−MJ720M(シャープのノート。OS:Windows MeからXPへアップグレード、CPU:Pentium III 800MHz、メモリ:256MB、画面:14.1型 XGA対応 低反射ブラックTFT、HDD:30GB)

【4台目】2003年から2007年9月まで FMV−BIBLO NB16(富士通のノート。OS:Windows XP、CPU:Pentium 4、メモリ:514MB、画面:15型のスーパーファイン、HDD:40GB)

【5台目】2007年9月から2010年9月17日まで FMV−BIBLO NX90WN/D(富士通のノート。OS:Windows VISTA、CPU:Intel Core2 CPU T7200 @ 2.00GHz、メモリ:2GB、画面:17型、HDD:200GB)

【6台目】2010年9月17日から2014年9月19日まで VAIO VPCJ11AFJ(ソニーのデスクトップ。OS:Windows 7 Home Premium(64bit)、CPU:Intel Corei7-2.67GHz、メモリ:8GGB、画面:21.5型、HDD:1TB)

【7台目】2014年9月19日から2019年6月1日まで FMVWRA2B78(富士通のノート。OS:Windows 8、CPU:Core i7 3632QM(Ivy Bridge)/2.2GHz/4コア、メモリ:8GB、画面:15.6型、HDD:1TB)

【8台目】2019年6月1日から2022年5月4日まで FMV LIFEBOOK AH WA3/D1(富士通のノート。OS:Windows 10、CPU:Core i7、メモリ:16GB、画面:15.6型ワイド、約256GB SSD + 約1TB HDD)


【9台目】2022年5月4日から現在まで FMV LIFEBOOK WNB/F3(富士通のノート。OS:Windows 11、CPU:AMD Ryzen? 7、メモリ:16GB、画面:17.3型ワイドスーパーファイン液晶、約512GB SSD + 約1TB HDD)







(令和元年6月13日著)
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