悠々人生・邯鄲の夢エッセイ








1.孫娘ちゃんの七五三

 孫娘ちゃんがついこの間生まれたばかりと思っていたのに、早いもので、もう3歳となり、七五三を迎えた。お祝いの日、この子は、赤坂日枝神社に早朝に行って頭髪を綺麗に結ってもらった。晴れ着の赤い和服を着て、同じく赤い色の巾着袋を下げたその姿は実に大人びていて、とても3歳とは思えない。息子夫婦も忙しそうなので、今年6月に生まれた赤ちゃん(直系くん)とこの孫娘を家内とともに一時預かった。代わり番こに1人が直系くんを抱き、もう1人が孫娘と遊ぶ。笑ったり、お話ししたり、巾着袋の紐で遊んだりと、まあ、その可愛いことといったらない。


02.jpg


01.jpg


 そうこうしているうちに、午前10時の約束の時間になり、お嫁さんのご両親、私たち夫婦、息子夫婦、生後5ヶ月の赤ちゃん(直系くん)と、家族全員が揃った。そこで、写真室に向かう。まず、息子一家の4人で写真を撮る。大人とともに4人全員をカメラの方に向かせるのが、結構大変だ。3歳の孫娘はともかく、赤ちゃんはどうするのだろうと思っていたら、カメラマンの2人の助手が、声を掛けたり、ガラガラを使ったりして、一所懸命やって、何とかカメラに向いてくれた。次に、我々も入って、8人で撮影だ。また同じようにバタバタして、何とか終わった。やれやれというところだ。

04.jpg


 いよいよ、七五三祈願に行く時間となった。今日の主役の孫娘が、その晴れ着の姿で息子に手を引かれて、本殿に向かう。私は、赤ちゃんの直系くんを預かり、両手にしっかりと抱きながら、一緒に行った。直系くんはとってもご機嫌さんでいてくれたので、それは良かったのだが、その代わり、彼のよだれで、私の背広がベトベトになった。しかし、それもご愛嬌だ。この子の笑顔を見ていると、こちらも思わず、にこにこ顔になる。

05.jpg


 本殿に着き、まずは皆で参拝した。次に、そのまま全員で本殿脇の山王夢御殿に入り、祈願の順番を待つ。同時に、かなりの数の七五三の家族が部屋に入る。全員が入り、座った。神楽が流れる中、まずは神主さんが、対象の子供さんと、父母の名前を読み上げる。あの祝詞の口調で孫娘の名前を読み上げられると、いささか妙な感じがするが、他の子供さんの名前を含めて全員の読み上げが終わる頃には、不思議なことに、慣れてきた。次いで、お祓いがあり、神主さんが榊を振る間、全員が頭を下げる。そして、巫女さんが鈴を鳴らして邪気を祓う舞を踊ってくれた。これで祈願は終わり、孫娘ちゃんは、巫女装束のリカちゃん人形をもらって、大いに喜んでいた。再び、本殿前に行くと、「祝七五三詣 開運碁盤」というものが3台置いてあり、七五三の子が乗っている。だから、孫娘ちゃんにも乗ってもらって、その写真を撮った。

06.jpg


 それから、山王茶寮で、七五三料理なるものを皆でいただいた。和気藹々の、楽しい食事である。もう終わりかけの頃、孫娘ちゃんの前に「祝 七五三」というプレートが付いた苺の丸いケーキが置かれると、もう大喜びする。それを切り分けた苺のショートケーキに、かぶりついて、口の周りが白いクリームだらけとなり、本人も皆も大笑い。あれほど大きかったケーキなのに、その半分近くをほとんど平らげてしまった。私も、ダイエット中のゆえ、どうしようかと思ったものの、やっぱり食べてしまった。帰って体重を測ると、1kgも増えている。これはいけないと、2日間かけて、体重を戻した。

 ともあれ、孫娘ちゃんは、優しいお父さんとお母さんに見守られ、この調子で7歳の七五三、さらに20歳の成人式を無事に迎えてほしいものだ。それまで、我々夫婦も是非、元気でいて、それを見届けたいと心から願うものである。


2.直系くんは5ヶ月

 直系くんは、残念ながら本日は脇役だったが、ちゃんと蝶ネクタイとポケットチーフを模した飾りのあるロンパースを着ていたから、笑ってしまう。体重はもう、7kgを超えているから、抱かせてもらうと、ずっしりと重い。ふくよかな顔をして、にこにこと笑みを絶やさない。こちらがニッコリしながら顔を近ずけると、直系くんも、 にこにこと笑みを返してくれる。大変、愛想のよい子だ。泣いたり、ぐずったりすることは、ほとんどない。


06.jpg


 見るもの聞くもの、色々なものに興味があるようで、我々大人が話していると、それを見上げながら、「何を喋っているのだろう」というような表情を見せる。また。山王茶寮で皆が七五三料理に舌鼓を打っているときなど、あたかも「僕も食べてみたいなあ」という顔をする。皆がテーブルに座っているときに、1人だけ赤ちゃん用のベッドに寝かされたときには、「僕も皆と一緒にいたい」とばかりに手足を動かすので、起こして膝の上の立ててあげると、満面の笑みを浮かべる。お姉さんの写真を撮るためにカメラを持った大人が何人か立ちあがってテーブルがざわつき始めると、自分も動きたいとばかりに大人を見上げる。そこで、抱きながら立ちあがり、少し歩き回ってあげると、位置も高くなるのでテーブル上の他の人を見比べて、嬉しそうな表情を見せる。ついでに、柱の壁に貼ってある鏡に写っている自分の顔を見て、ククッとばかりに笑った。面白い子だ。

 直系くんは、朝7時前からお昼の食事時まで、この調子で起きていたので、皆が食事を終わる頃にはウトウトし始めた。孫娘ちゃんのお世話にお母さんが忙殺されているので、代わってお父さんが、直系くんにミルクをあげた。すると、100ccも飲まない間に哺乳瓶を離して 寝入ってしまった。手のかからない子である。さて、この子も将来どうなるか、家内とともに、実に楽しみにしている。初孫くん、孫娘ちゃんとともに、孫3人とも心身いずれも健やかに育ってもらいたい。


【七五三料理】

08.jpg


08.jpg


08.jpg


08.jpg


08.jpg


08.jpg


08.jpg


08.jpg








(平成28年11月12日著)
(お願い 著作権法の観点から無断での転載や引用はご遠慮ください。)





悠々人生・邯鄲の夢





邯鄲の夢エッセイ

(c) Yama san 2016, All rights reserved